『パンドラの匣』の試写会に行く
昨日、『パンドラの匣』の試写会に行く。
太宰治生誕100年事業の一環で製作された作品で、出演は染谷将太、川上未映子、仲里依紗、窪塚洋介。
終戦間近に結核を患った青年が、互いをあだ名で呼び合う変わった結核療養所へ入院することになる。青年はそこで出会った年上の看護士に恋心を抱くが、見事に振られてしまう上に、青年の知らないうちにその女性は知人に取られていた。それでも、青年は違う女からは好かれていてモテモテです、というような内容である。
ヤマなし、オチなし、意味なしな上に、シュールな感じの作風で自分が苦手とするタイプの作品であった。
それに何より、結核が不治の病だった時代に、明日にでも死ぬかもしれない死と隣り合わせの境遇にいるにもかかわらず、何を女に現を抜かしているのかと思った。太宰ファンからするとそこがいいらしいが、自分にはどこがいいのか理解できない。
しかも現を抜かす対象が、川上未映子と仲里依紗とあっては全く共感すら出来ない。山奥の診療所で隔離された状態で出会ったから、惚れてしまったという設定なのだろか。それとも、舞台設定が美女不毛地帯で有名な“仙台”なので、この二人がキャスティングされたのだろうかとも思った。
いずれにせよ、自分は“モテないグループ”に属する人間なので、結核療養所内で看護士に“モテるグループ”の主人公側と、“モテないグループ”の敵役がいがみ合うシーンが後半に登場するこの作品には、終始共鳴することはなかった。
そもそも、女は実家の財力に惚れているのに、自分は才能と美貌で女を惹きつけていると勘違いしている野郎なんて、モテない人間からすると胸糞悪くてしょうがない。
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パンドラの匣 (ぶんか社文庫)
著者:太宰 治 |
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